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SEGGER · 全モデル比較表

J-Link / J-Trace 全モデル比較表

J-Link / J-Trace 全モデル比較表(SEGGER/デバッグプローブ)の関連ソフトウェア画面イメージ
Overview

製品概要

J-Link / J-Trace 全モデル比較表は、SEGGER が提供するオンチップデバッグ用のハードウェアプローブです。JTAG/SWDなどのデバッグインターフェースを介して対象マイコンに接続し、プログラムの実行制御・ブレークポイント・メモリ/レジスタの参照とフラッシュ書き込みを行います。開発初期のブリングアップから不具合解析まで、組込みソフトウェア開発の各工程で利用します。

Positive ONE Group が、製品選定・見積もり・導入時の技術サポートまで日本語で対応します。対象MCU・OS・数量・ご用途に応じた最適な構成をご提案します。

この表から読み取るべき3点
① J-Link BASE と PLUS はハード性能が完全に同一。違いはソフトウェアライセンスだけです。
② J-Link の対応コアはモデルによって変わりません。効くのは速度・接続形態・ライセンスの3点だけです。
③ J-Link は全モデルが ETM 非対応。連続的な命令トレースには J-Trace が必要で、これは基板設計の段階で決める必要があります。
Technical Details

技術詳細

接続とデバッグ方式

対象マイコンのデバッグ端子(JTAG/SWD)に接続し、CPUコアの停止・実行・ステップ実行を制御します。ハードウェアブレークポイント/ウォッチポイント、メモリ・レジスタの読み書き、フラッシュメモリへのプログラム書き込みに対応します。

開発フローでの位置づけ

電源投入直後のブリングアップ(クロック・端子設定の確認)から、アプリケーションのステップ実行、リアルタイム変数監視、量産前の書き込み確認まで、組込み開発の全工程で使用します。

IDE・ツール連携

主要な統合開発環境やGDBベースのデバッグ環境と連携できます。既存の開発フローに組み込みやすく、複数マイコン系列を1台でカバーできる点が実務上の利点です。

J-Link 全7モデル 比較表

最重要:BASE と PLUS はハードウェア性能が完全に同一です。 どちらも 1.0 MB/s・15 MHz。違いはソフトウェア機能のライセンスだけです。 BASE を選ぶ= Ozone・J-Flash・無制限フラッシュBP・モニタモードを諦める、ということを意味します。 逆に速度が欲しいなら PLUS ではなく ULTRA+ / PRO(4.0 MB/s・50 MHz)を選ぶ必要があります。
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J-Link / J-Trace 全モデル比較表
項目
J-Link BASE
J-LINK-BASE
J-Link PLUS
J-LINK-PLUS
迷ったらこれ
J-Link WiFi
J-LINK-WIFI
J-Link ULTRA+
J-LINK-ULTRA
J-Link PRO
J-LINK-PRO
J-Link PRO PoE
J-LINK-PRO-POE
J-Link EDU Mini
J-LINK-EDU-MINI
ハードウェア仕様(後から変更できません)
ホスト接続
USBUSBUSB / WiFiUSBUSB / EthernetPoE / Ethernet / USBUSB
RAM書込み速度
実測はターゲット依存
1.0 MB/s1.0 MB/s1.0 MB/s4.0 MB/s4.0 MB/s4.0 MB/s200 KB/s
ターゲットIF 速度
JTAG / SWD 最大
15 MHz15 MHz15 MHz50 MHz50 MHz50 MHz4 MHz
SPI 速度
外部SPIフラッシュ直結時
12 MHz12 MHz12 MHz50 MHz50 MHz50 MHz4 MHz
SWO 速度
30 MHz30 MHz30 MHz100 MHz100 MHz100 MHz4 MHz
VCOM ボーレート
仮想COMポート
115,200 Bd115,200 Bd115,200 Bd10 MBd10 MBd10 MBd非対応
高速サンプリング
変数の実時間サンプリング
1 kHz1 kHz1 kHz無制限無制限無制限1 kHz
対応ターゲット電圧
1.2〜5 V1.2〜5 V1.2〜5 V1.2〜5 V1.2〜5 V1.2〜5 V3.3 V のみ
ターゲットへUSB給電
PoEのみ target側USB-Aから給電可
✕✕✕✕✕✓✕
ターゲットインタフェース
JTAG / cJTAG
✓✓✓✓✓✓✓
SWD / SWO
✓✓✓✓✓✓✓
Microchip ICSP
PIC32 系
✓✓✓✓✓✓✕
Renesas FINE
RX 系
✓✓✓✓✓✓✕
VCOM(仮想COM)
4線JTAG時は使用不可・出荷時無効
✓✓✓✓✓✓✕
トレース ★J-Link 共通の限界
ETB / MTB Trace
ターゲット内蔵バッファ
✓✓✓✓✓✓✓
Cortex ETM Trace
→ J-Trace が必要
✕✕✕✕✕✕✕
Cortex-A PTM Trace
→ J-Trace が必要
✕✕✕✕✕✕✕
RISC-V N-Trace BTM
→ J-Trace が必要
✕✕✕✕✕✕✕
ソフトウェア機能(ライセンス・後から追加可)
Flash Download
✓✓✓✓✓✓✓
GDB Server
✓✓✓✓✓✓✓
Real-Time Transfer (RTT)
✓✓✓✓✓✓✓
J-Flash
量産・一括書込み
✕✓✓✓✓✓✕
J-Flash SPI
✕✓✓✓✓✓✕
無制限フラッシュBP
Flash上に無制限のBP
✕✓✓✓✓✓✕
Ozone(デバッガ)
✕✓✓✓✓✓✕
モニタモードデバッグ
BASE/OB は評価モードのみ
評価のみ✓✓✓✓✓✕
RDI / RDDI
✕✓✓✓✓✓✕
対応コア(★J-Link ではモデル差なし)
Arm Cortex-M / A / R
M0〜M85・A5〜A72・R4〜R52
✓✓✓✓✓✓✓
Arm レガシー
ARM7 / 9 / 11
✓✓✓✓✓✓✓
Cadence Tensilica
Xtensa LX6/LX7・HiFi・Fusion
✓✓✓✓✓✓✓
Microchip PIC32
MX / MZ
✓✓✓✓✓✓✓
Renesas RX
RX110〜RX671
✓✓✓✓✓✓✓
RISC-V
RV32 / RV64
✓✓✓✓✓✓✓
SiLabs 8051
EFM8
✓✓✓✓✓✓✓
商用利用
商用利用
EDU Mini は非商用限定
✓✓✓✓✓✓✕
✓ 対応 ✕ 非対応 橙色の値=制約あり
対応コアは J-Link のモデルによって変わりません。 BASE でも PRO でも、対応するコアの範囲は同一です(EDU Mini を除く)。 モデル選定で効くのは速度・接続形態・ソフトライセンスの3点であり、コア対応で悩む必要はありません。

J-Trace 全4モデル 比較表

J-Trace はハードウェア性能もソフトウェア機能も全モデル共通です。 4.0 MB/s・TPIU 300 MHz・トレースクロック 150 MHz・50 MHz。 J-Flash・Ozone・無制限フラッシュBP・J-Link 相当のデバッグ機能もすべて含みます (=別途 J-Link を買い足す必要はありません)。
唯一の違いは「どのアーキテクチャのトレースを取れるか」だけです。
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J-Link / J-Trace 全モデル比較表
項目
J-Trace PRO
全アーキ対応
J-Trace PRO Cortex-A/R/M
J-Trace PRO Cortex-M
J-Trace PRO RISC-V
ハードウェア仕様(全モデル共通)
ホスト接続
USB 3.0 / EthernetUSB 3.0 / EthernetUSB 3.0 / EthernetUSB 3.0 / Ethernet
RAM書込み速度
4.0 MB/s4.0 MB/s4.0 MB/s4.0 MB/s
最大CPU周波数
無制限無制限無制限無制限
最大 TPIU 周波数
トレースポート
300 MHz300 MHz300 MHz300 MHz
最大トレースクロック
150 MHz150 MHz150 MHz150 MHz
最大 SWO 速度
100 MHz100 MHz100 MHz100 MHz
ターゲットIF 速度
50 MHz50 MHz50 MHz50 MHz
トレース対応 ★ここがモデル差
無制限ストリーミングトレース
Live 解析(カバレッジ/プロファイル)
✓✓✓✓
Buffer Trace
✓✓✓✓
Cortex-M ETM Trace
✓✓✓✕
Cortex-A ETM Trace
✓✓✕✕
Cortex-R ETM Trace
✓✓✕✕
Cortex-A PTM Trace
✓✓✕✕
RISC-V N-Trace BTM
✓✕✕✓
ソフトウェア機能(全モデル共通)
J-Link デバッグ機能
別途 J-Link は不要
✓✓✓✓
J-Flash / J-Flash SPI
✓✓✓✓
Ozone
✓✓✓✓
無制限フラッシュBP
✓✓✓✓
RTT / GDB Server / RDI
✓✓✓✓
✓ 対応 ✕ 非対応
選び方はシンプルです。 Cortex-M だけなら Cortex-M、Cortex-A/R も含むなら Cortex-A/R/M、RISC-V なら RISC-V、 複数アーキが混在する/将来わからないなら J-Trace PRO(全アーキ対応)を選びます。

J-Trace:コア別トレース対応マトリクス

J-Trace のモデル選定は、このマトリクスだけで決まります。 D=デバッグ対応(実行制御・メモリアクセス)、D+T=デバッグに加えてピントレース対応です。 「D しか無い」=そのコアはデバッグはできてもトレースは取れない、という意味です。

見落としやすい点:Cortex-M0 / M0+ / M1 / SC000 は、どの J-Trace でも「D」のみです。 これらのコアには ETM が実装されていないため、J-Trace を買っても命令トレースは取得できません。 トレースが必要なら、Cortex-M3 以降のコアを選定する必要があります(=MCU選定の段階の問題です)。
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J-Link / J-Trace 全モデル比較表
コア
J-Trace PRO
J-Trace PRO Cortex-A/R/M
J-Trace PRO Cortex-M
J-Trace PRO RISC-V
Arm Cortex-A
Cortex-A5
DTDT✕✕
Cortex-A7
DTDT✕✕
Cortex-A8
DTDT✕✕
Cortex-A9
DTDT✕✕
Cortex-A12
DTDT✕✕
Cortex-A15
DTDT✕✕
Cortex-A17
DTDT✕✕
Cortex-A32
DTDT✕✕
Cortex-A35
DTDT✕✕
Cortex-A53
DTDT✕✕
Cortex-A55
DTDT✕✕
Cortex-A72
DTDT✕✕
Arm Cortex-M
Cortex-M0
DDD✕
Cortex-M0+
DDD✕
Cortex-M1
DDD✕
SC000 (M0 secure)
DDD✕
Cortex-M3
DTDTDT✕
Cortex-M4
DTDTDT✕
Cortex-M7
DTDTDT✕
Cortex-M23
DTDTDT✕
Cortex-M33
DTDTDT✕
Cortex-M52
DTDTDT✕
Cortex-M55
DTDTDT✕
Cortex-M85
DTDTDT✕
SC300 (M3 secure)
DTDTDT✕
Arm Cortex-R
Cortex-R4
DTDT✕✕
Cortex-R5
DTDT✕✕
Cortex-R8
DTDT✕✕
Cortex-R52
DTDT✕✕
Arm レガシー
ARM7
D✕✕✕
ARM9
D✕✕✕
ARM11
D✕✕✕
Cadence
HiFi 1
D✕✕✕
HiFi 3
D✕✕✕
HiFi 3z
D✕✕✕
HiFi 4
D✕✕✕
HiFi 5
D✕✕✕
Fusion F1
D✕✕✕
Xtensa LX6
D✕✕✕
Xtensa LX7
D✕✕✕
Microchip
PIC32MX
D✕✕✕
PIC32MZ
D✕✕✕
Renesas RX
RX110〜RX660(16機種)
D✕✕✕
RISC-V
E20
DT✕✕DT
E21
DT✕✕DT
E24
DT✕✕DT
E31
DT✕✕DT
E34
DT✕✕DT
E61
DT✕✕DT
E61-MC
DT✕✕DT
E76
DT✕✕DT
E76-MC
DT✕✕DT
SiLabs
EFM8
D✕✕✕
D デバッグ対応(実行制御・メモリアクセス等) T ピントレース対応 ✕ 非対応 出典:SEGGER 公式PDF より機械抽出

J-Link と J-Trace、どちらを選ぶか

この判断は「基板設計の段階」で行ってください。 ETM トレースにはターゲット基板側の Trace Port 配線とコネクタ(MIPI-60・Mictor 38 等)の設計が必須です。 基板が完成してから「再現しない不具合を追いたい」となっても、配線が無ければ物理的に取得できません。 プローブを買い足しても解決しない種類の問題です。
J-Link
通常のデバッグ・書込み
  • ブレークポイント/ステップ実行/メモリ参照で足りる
  • ログは RTT / SWO で十分
  • トレースは ETB / MTB(直近の限られた区間)で足りる
  • フラッシュ書込み・量産書込みが主目的
  • 基板に Trace Port の配線が無い(または設計変更できない)
J-Trace
連続的な命令トレースが要る
  • 再現性の低い不具合を追いたい(ハードフォルト直前の実行履歴)
  • コードカバレッジが要る(規制・機能安全対応)
  • 性能プロファイリング(Live Code Profiling)
  • 割込み競合・タイミング依存障害の解析
  • ターゲットが Cortex-M3 以降 / Cortex-A / R / RISC-V で、ETM が実装されている
J-Trace は J-Link の上位互換です。 J-Link 相当のデバッグ機能と高度機能ライセンス(J-Flash・無制限フラッシュBP・Ozone 等)を含むため、 J-Trace を選ぶ場合、別途 J-Link を購入する必要は通常ありません。

表の読み方・注記

[1]この比較表は各モデルの現行ハードウェアバージョンを対象としています。旧ハードウェアバージョンでは、ここに記載された機能の一部が使えない場合があります。中古品・長期在庫品を流用する場合はご注意ください。
[2]速度はすべてピーク値です。実測値は下回ります。選択したデバッグIFと速度、CPUコアの動作周波数、JTAGチェーン上の他デバイスの有無などに左右されます。ターゲット側の Flash 書込み速度が律速になることも多く、低速Flashの小容量MCUでは PRO と PLUS の差は体感しにくくなります。
[3]高速サンプリング「無制限」は、デバッグIFの帯域だけが制限になるという意味です。1変数あたりの典型的なサンプリング周波数は 10 kHz 超です。
[4]1 kHz は1変数かつ適切なターゲットIF速度(最低1 MHz)での保証値です。複数変数を並列サンプリングすると最大周波数は低下します。
[5]D=デバッグ対応(実行制御・メモリアクセス等)/T=ピントレース対応。J-Trace のコア表は SEGGER 公式PDFから機械抽出した実データです。トレースエンコーダ行は、コア表の T 印から導出しています。
本ページの数値・対応可否は、SEGGER 公式の比較表(J-Link / J-Trace)から取得したものです。 価格は変動するため掲載していません。型番・数量を含むお見積りは当社までお問い合わせください。

構成のご相談・お見積り

SEGGER 製品の構成・ライセンス選定を承ります。次の4点をお知らせいただければ、必要な型番一式を確定してご提案します。

  • 対象MCU / SoC の型式
  • デバッグコネクタの形状(回路図の該当部)
  • 使用IDE / コンパイラ
  • 台数と用途(開発 / 量産 / CI / 自社アプリ統合)